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ライフサイクルとライフコースの考え方

公開日:2022/01/28
  最終更新日:2022/02/01

課題:ライフサイクルとライフコースの考え方についてそれぞれ説明しなさい

規定文字数:500字
本文文字数:571字

人間の生涯の変化を把握する概念として、1930年代に確立された「ライフサイクル」と、1970年代に多用されるようになった「ライフコース」のふたつが挙げられる。まず、「ライフサイクル」とは、生物学・心理学分野の観点において発展し、人は”生物学的存在”として強調されてきた。人生を一律・普遍的にとらえる傾向を持ち、生涯における変化は、乳児期・幼児期初期・幼児期・学童期・青年期・成人期初期・成人期後期・老年期という、各発達段階に従う直線的な時間軸における価値という点で評価・分析されるものである。おもに”生物”として捉えられる人間が、その生涯のなかで示す、一定期間内での規則性のある推移を考察し、多くの人生に関わる共通事項に着目されてきたのが”ライフサイクル研究”である。それは、人生をいくつかの「ライフステージ」として区分する特徴を持つ。一方、「ライフコース」とは、社会学・歴史学分野において各個人の生活を包括する、社会的・歴史的な前後関係を重視した、”社会学的な視点から考察される人間の存在”を強調されてきた概念である。人生とは各個人における多様・個別的なものと捉える傾向を持つ。また、生涯における変化に伴う価値は、一例として総合的水準としての規定値で測ることなく、中立的に分析され、明確なステージ区分を用いないことが、“ライフコース研究”の特徴である。

参考文献

  • PDF│ライフコースの社会学再考 ─ライフサイクル視点再導入の検討 小笠原 祐子
    URL:https://www.eco.nihon-u.ac.jp/about/magazine/kiyo/pdf/75/75-p139-153.pdf

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