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SDM(共同意思決定)について

公開日:2022/01/28
  最終更新日:2022/02/01

課題:SDM(共同意思決定)について説明しなさい

規定文字数:500字
本文文字数:600字

SDMとは”意志決定の共有”と訳されるShared decision makingの略称である。医療サービスを提供する医師と利用する患者の双方によって、治療を実施していくにあたり共同で方針と目標を設定し、対等な関係を保持し協力し合うパートナーとして治療に向うことを意味する。それは、医学的治療という視点から医師が支配権を持つという立場にあり、患者は受け身としての役割に留まるという長い伝統と対峙する。具体的には、医療提供者としての医師が治療方針や代替法を提示し、提供を受ける患者が自身の希望や個人として備える文化的要素、信念に適合する治療法の選択肢が持てる支援を示す。また、決定した治療計画に沿って得た結果に関しても、医師と患者の双方が責任を担う。わが国でSDMが重視されるようになった経緯には、医療の目指す目的が「病気の治癒というゴール」から「重要なのは個々の患者がそのリカバリーに向うプロセス」に移行してきた精神保健における時代的背景がある。ただし、SDM概念のみで医療の質や、患者のQOLの向上を図ることにはならない。医師が患者のリカバリーを重要視することはむろん、患者も自分自身のリカバリーを熟考し、医師との共通理解と認識を構築する必要がある。患者のリカバリーこそを目標に据え「治癒へのプロセスとして利用するひとつが医療である」という認識の変容が求められる。そして、実施していく過程そのものが、患者・医師における双方のQOLの向上に繋がると考察する。

参考文献

  • COMHBO 地域精神保健福祉機構
    ① 精神医療の「共同意思決定」 SDM:Shared Decision Making ‟本人のことを本人のいないところで決めない”精神医療とは URL:https://www.comhbo.net/?page_id=17466 
    ②SDMは医療をどう変えるのか?国立精神・神経医療研究センター 病院精神リハビリテーション科医長 坂田増弘 URL:https://www.comhbo.net/?page_id=10833

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