横浜オフィスの黒川です。
以前ブログで少し触れたことがあるのですが、私は、社労士会の両立支援研究会に所属しております。
最近は、社会福祉士の実習等もあり、あまり参加できておりませんが、今回は両立支援に関してご紹介できればと思います。
治療と仕事の両立支援の定義
病気を抱えながらも、働く意欲・能力のある労働者が、
- 仕事を理由として治療機会を逃すことなく
- 治療の必要性を理由として職業生活の継続を妨げられることなく、
- 適切な治療を受けながら生き生きと働き続けられる
社会を目指す取り組みです。
ワークライフバランスにおける「両立支援制度」の為の休業制度においては、
- 出産の為の両立支援:産前産後休業
- 育児の為の両立支援:育児休業
- 介護の為の両立支援:介護休業
これらは、すでに法律で定められておりますが、病気休業は法制化されておらず、会社により大きな違いがあるのが現状です。
労働者である方が病気になった時に、労働者でもあり患者でもある特殊性から、治療のための医療情報と長期休暇などの職場の理解が必要になります。
しかし、それぞれの立場からですと、すべてを把握できません。
医療 ⇒ 職場や仕事の内容、会社の配慮はわからない。
職場 ⇒ 病気のことはわからない。
患者・労働者 ⇒ 病気・生活・仕事と手続や制度は何が使えるのか、よくわからない。
就労できるかどうかは、産業医がいる会社(50名以上)では相談できますが、中小企業では主治医の意見書のみとなります。
両立支援コーディネーターは、医療チーム(医師、MSW、看護師)と企業(産業医、人事担当者)との橋渡し支援を行います。
労働者である患者さんを中心に医療機関と企業の情報を共有し、仲介・調整を行います。
社労士会の両立支援研究会での取り組み
- チェックリストの作成
- ・病気が発症してから、休暇を経て、復職や退職、また退職後のことまでをどんな社会資源や制度が使えるか
- ・経済的な問題をどうするか
- ・受け入れ側の会社の対応・就業規則の整備
- 中小企業向けの説明会
- 両立支援が成功している離職率の低い企業へのインタビュー
- 喉頭がんで職種を変えて復職し、就労を続けられている方の講演会の主催など
※病気の種類としては・糖尿病・脳卒中・がん・メンタルヘルスとそれぞれの病気に対応したしたマニュアルを労働者安全機構が作成しており、それを基に学んでおります。
- 黒川
- さがみ社会保険労務士法人
横浜オフィス マネージャー- 社会保険労務士・社会福祉士・両立支援コーディネーター