横浜事務所の黒川です。
表題の「デジタル・ディバイド(またはデジタル・デバイド/digital divide)」は社会福祉士の勉強をしてでてきた言葉です。
「インターネットやコンピュータの情報を使いこなす人と、そうでない人との情報格差」を指します。
特に高齢者でのデジタル・ディバイド問題は進んでいます。
新型コロナウィルスにより人との接触をなければならなくなり、この格差はより広がってしまったように感じます。
知人の85歳の一人暮らしの女性ですが、離れた息子との連絡にガラケー(古い型の携帯電話)を使っていました。耳が遠くなり、電話も聞こえづらくなって動作も遅くなるので、携帯を使うのが精一杯でした。
買物途中で、携帯会社◯◯◯からスマホを勧められ「わからない時はいつでも近いので来てくださいね」と言われ、営業トークにはまり、初スマホを購入。しかも、簡易的ならくらくホンではなかったそうです。
以前から迷っていたそうなので、思い切って購入。
ところが、まるきり分からず、些細なことで聞きに行ったところ、「予約をしないとお答えできない」と言われたそうです。購入前は「いつでも来てくださいね」と言っていたのにも関わらずです。
しかも、その予約自体が、ネットから行う必要があり、タップも難しいので電話もできず、何度も練習を繰り返したそうです。
そんな話を購入後、何か月かあとに、固定電話で話を伺った次第でした。
最近は「予約はネットからのみ」というのも珍しくありません。
人を介さずに、ネットでの予約対応は非常に便利で効率的な反面、家族がそばにいてフォロー出来ない高齢者など、ますます孤立化や孤独感を増長させてしまいます。
知りたい時、聞きたい時、助けてほしい時、どうして良いかわからない時、必要な時に連絡できない。もどかしさを思うと気の毒でしかたありませんでした。
私も、パソコンの不具合により修理関係をネットで確認したら、バーチャルエージェントという機能が答えてくれる対応となっていました。
この機能では、決まったパターンの回答しか用意されていないため、イレギュラーな対応をするとトップに戻ってしまいます。
「ではこちら」と選択を変えても、またトップに戻され、困りました。
デジタル化がますます進む中、人の優しさや温かみは余計に必要なのではないかと感じてしまう今日この頃です。
なお、当社では、対面や電話が苦手な方にはメールやオンライン相談を、逆にデジタル機器が苦手な方には、お電話や訪問相談といった手段をご用意しています。
ご自身に合った方法をご利用ください。
- 黒川
- さがみ社会保険労務士法人
横浜オフィス マネージャー- 社会保険労務士・社会福祉士・両立支援コーディネーター