こんにちは。WEB担当のキセです。
今回は、日常生活能力の(6)身辺の安全保持及び危機対応、「安全保持」についてのお話です。
障害年金診断書における日常生活能力の「安全保持」の具体例
その他の各項目について詳しくは、「障害年金の日常生活能力の判断基準を知っておこう」でご紹介していますので、そちらをご覧ください。
紹介記事にある「道具や乗り物の危険性を理解し、適切な方法で使用できるかどうか」について、病気のせいで危険性が理解できない、あるいは適切な方法で利用できなくなっているということを医師に伝えようと思ったとき、心当たりはあっても具体例がとっさに思いつかないと思います。
そのような場合のために、私がやらかした不注意について、恥を忍んで事件簿風にご紹介しようと思います。
なお、これらの具体例はあくまで「病気のせいでそうなっている」と思われる場合に参考にしていただくもので、明らかに「もともとの性格である」場合には、病気の影響としての主張は難しいのでご注意ください。
もちろん、病気の影響なのか性格なのか分からないという場合は、医師に伝えてみてもいいと思います。
ちなみに私の場合は、眼鏡の度が合っていない、とても疲れていたというのが主な原因だと思います……。
電柱にごめんなさい事件
これをやらかしたのは随分前なのですが、友人たちと街中を歩いている際に、前を見ていたにも関わらずすれ違いざま左肩がぶつかりました。
背の高いガッシリした男性にぶつかったと思い、焦りながら「あっ、すみません!」と頭を下げました。顔を上げると、そこには電柱がありました。
「マンガのドジっ子じゃん」と友人たちに笑われました。
なお、私はかなり視力が悪く、メガネをかけているため、フレームの外がよく見えていないのが主な原因だと主張しておきます。
似たような経験がある方は、例えば「視野が狭まっている/視界が暗くなっているため、物にぶつかりやすくなっている」といったことがないか、思い出してみてはいかがでしょうか。
反対方向に出勤事件
私は前職で上り電車を利用していたのですが、今は同じ駅から下りの電車に乗っています。
さがみ社会保険労務士法人に入社してしばらく経ったある日、出勤時間の遅い私は園児たちのお散歩時間に出くわしました。
当時、園児が巻き込まれる痛ましい事故があり、園児たちの散歩に対して少しピリついた空気がありました。
そんな時期に、電車を見ながらはしゃいでいる子どもたちの笑顔を見て、私もホッとして笑顔になりました。そして、ホームにやってきた上り電車に乗って出勤したのです。
隣駅で「あれ???」となり、乗り間違えたことに気づいて慌てて事務所に電話したところ、「ばっかじゃないの(笑)」と代表の小西に笑われました。
うつ病になってから電車の乗り方が分からなくなるというのは、比較的よく聞くケースです。
ほかにも、知的障害の方でダイヤ変更が入ったら途端に乗り換えが分からなくなり、パニックになってしまうというような場合も、「乗り物を適切な方法で使用できるか」がNOであると言えるでしょう。
ザルの底持ち事件
これはつい先日、とても疲れていた日のことです。私は昼食にうどんを茹でていました。
茹で上がったうどんをザルにあげたとき、左手が熱く、私は悲鳴を上げながらざるを落としてしまいました。
そう、なぜかザルの底を持った状態で湯切りをしていたのです。
当然、熱湯はうどんを抜け、私の左手にかかります。
慌てて冷やしたものの、真っ赤になった私の左手はジンジンと痛み、その日は保冷剤を抱えながら仕事をしました。
一般的に忘れられがちですが、調理で扱うものは熱湯や刃物、火などの危険な物だらけです。これらの取り扱いについて、不安を覚えるエピソードがあれば、医師に伝えておきましょう。
また、家庭内で危険な目に遭わないよう、医師だけでなくご家族にもしっかり伝えておいてほしいと私は思います。
なにもないところで転倒事件
はじめに言っておきたいのですが、転ばない人の「なにもない」ところには、なにもなくはないのです。
わずかな出っ張りやちょっとしたへこみのある地面、摩擦係数の低すぎて滑る床、逆に高すぎて足先が引っかかる床がそこにはあるのです。
私は今まで何度となく「なにもない」ところで転んできました。
理由としては、意識が違うところにいっていた、眼鏡のフレームの外でよく見えていなかった、運動しないので神経が鈍いといったところでしょうか。
社内でも思い切り段差を踏み外すところ、引っかかって転ぶところを目撃されています。
さて、私の場合だと「ドジな性格」で片付けることになりますが、何かしらの診断名が出ている場合はその傷病に原因がないか考えてみてもいいでしょう。
例えば発達障害であれば「身体バランスが悪く、転倒してしまう」ということが考えられますし、うつ病などでは「ぼんやりしていて転倒を繰り返すため、体がアザだらけになっている」などということもあるでしょう。
これらは、「道具や乗り物の危険性を理解し、適切な方法で使用できるかどうか」にどこまで当てはまるかは分かりませんが、自身の安全が脅かされる日常生活の困りごとなので、医師には伝えておいていいと思います。
まとめ
そんなわけで、WEB担当の事件簿、いかがだったでしょうか。
少しでも参考にしていただけたり、ちょっとでも笑っていただけたら幸いです。
大人になったらドジはなくなり、アザだらけの脚を脱却できると思っていたのですが、ぜんぜんそんなことはありませんでした。
自分ではどうにもならないことも多いですが、なるべくしっかり周囲を見ながら、目の前の作業に集中するよう気をつけていきたいと思います。
- キセ
- さがみ社会保険労務士法人
湘南平塚オフィス所属 - WEB担当