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公開日:2020/06/08
  最終更新日:2022/06/08

もし担当医を選べるとしたら、どのようなことを参考にしますか?

人は、人を浴びて人になる

代表社員の小西です。

去年11月ですが、神奈川県精神保健福祉家族会連合会(じんかれん)が主催した夏苅なつかり郁子先生の講演を聞く機会に恵まれました。
夏苅先生は、精神科医であるとともに、患者でもあることを数年前に公表されました。精神科医・患者の両方を知る立場から、患者や家族が精神科医療に何を求めているかを調査・分析し、精神科医に伝える活動もされています。

調査結果の中で興味深いデータは、「もし担当医を選ぶことができるとしたら、どのようなことを参考にして選びますか。」という質問です。重視する順番に並べると・・・

  1. 1:適切な薬を処方する能力
  2. 2:人柄・性格
  3. 3:コミュニケーション能力
  4. 4:困っている時、すぐに行動できる力
  5. 5:学問的・医学的知識
  6. 6:利用者の口コミ
  7. 7:勤続年数
  8. 8:病院名
  9. 9:知名度
  10. 10:出身大学

という結果になったようです。

アンケート回答者は統合失調症の患者・家族の方が多いということもあるかも知れませんが、「適切な薬を処方する能力」が「人柄・性格」や「コミュニケーション能力」よりも重視されていることが意外に思いました。

確かにご依頼者様の中には、主治医の処方に全幅の信頼を寄せている方がいる一方、(他の薬が効かないなどの理由があるのだと思いますが)副作用が強い前時代的な薬を処方されている方もいます。

しかし、よくよく考えてみると「適切な薬を処方する能力」を養うには、じっくりと患者の話を傾聴し、最新情報を仕入れるなど知識のアップデートが必要になりますね。そういう意味では、「コミュニケーション能力」や「学問的・医学的知識」を含めての「適切な薬を処方する能力」なのかな、と妙に納得しました。

その他にも講演では興味深いエピソードを沢山聞くことができました。夏苅先生の半生を描いた自伝的エッセイ『人は、人を浴びて人になる』も会場で購入しました。お勧めです。

代表 社会保険労務士 小西
小西 一航
さがみ社会保険労務士法人
 代表社員
社会保険労務士・精神保健福祉士

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