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障害年金とは


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公開日:2020/09/15
  最終更新日:2022/10/26

統合失調症の認定基準と留意点

障害認定基準「統合失調症」

認定基準

この認定基準は2018年5月17日時点で厚生労働省・日本年金機構が発表しているものです。
『国民年金・厚生年金保険障害認定基準』では、うつ病などの気分障害(感情障害)とまとめられていますが、当サイトでは見やすくするため別表としています。

  1. (1)各等級に相当すると認められるものを一部例示すると次のとおりである。
    障害の程度 障害の状態
    1級 高度の残遺状態又は高度の 病状があるため高度の人格変化、思考障害、その他もう想・幻覚等の異常体験が著明なため、常時の介護が必要なもの
    2級 残遺状態又は病状があるため人格変化、思考障害、その他もう想・幻覚等の異常体験があるため、日常生活が著しい制限を受けるもの
    3級 (厚生年金のみ)残遺状態又は病状があり、人格変化の程度は著しくないが、思考障害、その他もう想・幻覚等の異常体験があり、労働が制限を受けるもの
  2. (2)統合失調症は、予後不良の場合もあり、国年令別表・厚年令別表第1に定める障害の状態に該当すると認められるものが多い。しかし、羅病後数年ないし十数年の経過中に症状の好転を見ることもあり、また、その反面急激に増悪し、その状態を持続することもある。したがって、統合失調症として認定を行うものに対しては、発病時らの療養及び症状の経過を十分考慮する。
  3. (3)日常生活能力等の判定に当たっては、身体的機能及び精神的機能、特に、知情意面の障害も考慮の上、社会的な適応性の程度によって判断するよう努める。また、現に仕事に従事している者については、その療養状況を考慮し、その仕事の種類、内容、従事している期間、就労状況及びそれらによる影響も参考とする。
  4. (4) 人格障害は、原則として認定の対象とならない。
  5. (5) 神経症にあっては、その症状が長期間持続し、一見重症なものであっても、原則として、認定の対象とならない。ただし、その臨床症状から判断して精神病の病態を示しているものについては、統合失調症又はそううつ病に準じて取り扱う。

出典:厚生労働省・日本年金機構「国民年金・厚生年金保険障害認定基準」

障害年金における「統合失調症」の認定基準の留意点

病識の持ちづらさがネックに

統合失調症はその特徴として、病識(病気であるという自覚のこと)を持ちづらいというものがあります。
そのため、ご自身で病歴・就労状況等申立書などを書いたときに、実際に起っている困難より「できる」に寄ってしまいがちです。
可能であれば、提出前に家族などに確認してもらい、「できていない・支援を必要としている」などと言われた箇所は、納得しづらいかもしれませんが、ご自身が認識できていない困難として、そのとおりに修正することをおすすめします。

認定の傾向

統合失調症は、気分障害や発達障害など他の精神病に比べるとやや重い等級に認定される傾向があります。
うつ病や双極性障害では、新ガイドラインによる障害等級の目安が1級であっても、在宅療養だと1級に認定されことは稀です。
一方、統合失調症は在宅・入院問わず障害等級の目安どおりに認定されるケースが多いと感じています。

ご相談者の質問で、「陽性症状(妄想、幻覚、まとまりのない発語等)は陰性症状(情動表出の減退、意欲低下等)よりも認定されやすいですか?」というものがあります。
どちらの症状であっても、その具体的な状態像が診断書に記載されていれば、どちらも適切な等級に認定されます。
どちらの症状が認定に有利というものはありません

精神の障害に係る等級判定ガイドライン(新ガイドライン)とは

統合失調症に該当する診断名

IDC-10において統合失調症は、F20-F29に該当し、下記のように区分されています。
NOSはnot otherwise specifiedの略で、「詳細不明」または「性質不明」であることを示します。

F20 統合失調症

F20 統合失調症
【除外】
統合失調症:
・急性(型分類困難な)(F23.2
・周期性<循環性>統合失調症(25.2
統合失調症性反応(F23.2
統合失調症型障害(F21
F20.0
妄想型統合失調症
パラフレニー型統合失調症
【除外】
退行期妄想状態(F22.8
パラノイア(F22.0
F20.1
破瓜型統合失調症
解体型統合失調症
破瓜病
F20.2
緊張型統合失調症
緊張病性昏迷
統合失調症性:
・カタレプシー
・緊張病
・ろう屈症
F20.3
型分類困難な統合失調症
非定型統合失調症
【除外】
急性統合失調症様精神病性障害(F23.2
型分類困難な慢性統合失調症(F20.5
統合失調症後抑うつ(F20.4
F20.4
統合失調症後抑うつ
F20.5
残遺型統合失調症
型分類困難な慢性統合失調症
残遺状態(統合失調症の)
統合失調症性残遺状態
F20.6
単純型統合失調症
F20.8
その他の統合失調症
体感異常型統合失調症
統合失調症様:
・障害 NOS
・精神病 NOS
【除外】
短期統合失調症様障害(F23.2
F20.9
統合失調症、 詳細不明

F21 統合失調症型障害

F21 統合失調症型障害
【包含】
潜伏統合失調症反応
統合失調症:
・境界性
・潜伏性
・前精神病性
・前駆期
・偽神経症性
・偽精神病質性
統合失調症型人格障害
【除外】
アスペルガー<Asperger>症候群(F84.5
統合失調症質性人格障害(F60.1)

F22 持続性妄想性障害

F22
持続性妄想性障害
F22.0
妄想性障害
パラノイア
妄想型:
・精神病
・状態
パラフレニー(遅発性)
敏感関係妄想
【除外】
妄想型<性>
・人格障害(F60.0)
・精神病、 心因性(F23.3
・反応(F23.3
・統合失調症(F20.0
F22.8
その他の持続性妄想性障害
妄想性醜形恐怖(症)
退行期妄想状態
好訴パラノイア
F22.9
持続性妄想性障害、 詳細不明

F23 急性一過性精神病性障害

F23
急性一過性精神病性障害
F23.0
統合失調症症状を伴わない急性多形性精神病性障害
統合失調症症状を伴わないか詳細不明の急性錯乱(状態)
統合失調症症状を伴わないか詳細不明の循環型精神病
F23.1
統合失調症症状を伴う急性多形性精神病性障害
統合失調症症状を伴う急性錯乱(状態)
統合失調症症状を伴う循環型精神病
F23.2
急性統合失調症様精神病性障害
急性(型分類困難な) 統合失調症
短期統合失調症様:
・障害
・精神病
夢幻精神病
統合失調症性反応
【除外】
急性(型分類困難な) 統合失調症
短期統合失調症様:
・障害
・精神病
夢幻精神病<Oneirophrenia>
統合失調症性反応
F23.3
その他の妄想を主とする急性精神病性障害
妄想反応
心因性妄想精神病
F23.8
その他の急性一過性精神病性障害
F23.9
急性一過性精神病性障害、 詳細不明
短期反応性精神病 NOS
反応性精神病

F24 感応性妄想性障害

F24
感応性妄想性障害
【包含】
二人組精神病
感応性:
・妄想性障害
・精神病性障害

F25 統合失調感情障害

F25
統合失調感情障害
F25.0
統合失調感情障害、 躁病型
統合失調感情精神病、 躁病型
統合失調症様精神病、 躁病型
F25.1
統合失調感情障害、 うつ病型
統合失調感情精神病、 うつ病型
統合失調症様精神病、 うつ病型
F25.2
統合失調感情障害、 混合型
周期性<循環性>統合失調症
統合失調症性と感情性の混合精神病
F25.8
その他の統合失調感情障害
F25.9
統合失調感情障害、 詳細不明
統合失調感情精神病 NOS

F28 その他の非器質性精神病性障害

F28
その他の非器質性精神病性障害
【包含】
慢性幻覚精神病
F29
詳細不明の非器質性精神病
【包含】
精神病 NOS
【除外】
精神障害 NOS(F99)
器質性又は症状性精神病 NOS(F09
社会保険労務士 小西 一航
小西 一航
さがみ社会保険労務士法人
 代表社員
社会保険労務士・精神保健福祉士

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