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精神科領域で活躍するプロフェッショナル

公開日:2022/06/01
  最終更新日:2022/10/04

vol.3 デイケアについて:茅ヶ崎ウエストサイドクリニック 精神保健福祉士 明谷さん

精神保健福祉士 明谷 大毅さん

精神科領域で活躍するプロフェッショナルへのインタビュー、第2弾は茅ヶ崎ウエストサイドクリニックの精神保健福祉士の明谷あけたにさんです。
連載第3回の今回はクリニックのデイケアについてお伺いしました。

実施中のプログラム

現在はどういったプラグラムがあるのですか?

今は15種類くらいあります。

茅ヶ崎ウエストサイドクリニックデイケアプログラム
▲2022年10月のプログラム

CBT(認知行動療法)

茅ヶ崎ウエストサイドクリニック デイケアの天井装飾
▲天井の装飾は、スタッフのみなさんが季節ごとに変えてるそうです

CBT(認知行動療法)について教えてください

認知行動療法は、自分のストレスの成り立ちを理解し「認知(ものの捉え方)」と「行動」に焦点を当てて解決策を探っていく精神療法です。
考え方や行動を見直したり、それらの幅を広げたりすることで、ストレスによる身体や精神の不調を解消することを目指します。

IMR

IMRとはなんでしょうか

IMRのプログラム
▲IMRのスケジュール

IMRはイルネス マネージメント アンド リカバリー(Illness Management and Recovery)の頭文字を取った略語で、アメリカから入ってきたリカバリーのプログラムになります。
このプログラムは6か月から1年かけて行う心理教育のプログラムで、「目標とは」「薬とは」「ストレス対処とは」といったテーマがパッケージ化されており、テーマにあわせて皆で学んでいきます。

このグループはクローズドとなり、事前に参加を申し込んだ人だけで行うプログラムのため、途中から入れないんです。
申し込めなかった方が、IMRの特に重要なプログラムだけ参加行えるのが、ショート版のIMRとなります。

この短縮版もハキシで出た要望から、プログラムに組み込まれるようになりました。
私はIMRのプログラムを担当しています。

ここいく

ここいくポスター
▲ここいくポスター

ここいくはどういったプログラムですか?

ここいくは、元々は「心を育てる」と書いてここいくと読みます。
ここいくではインプロゲームを主に行っております。

参加者が楽しみながら様々な気づきを得ること目的にしております。
どなたでも参加できるプログラムです。

美文字のすすめ

美文字のすすめはどういったプログラムですか?

美文字は実は人気があるプログラムです。
最近、パソコンやスマートフォンを利用するようになり、漢字が思い出せない・書けないからといった方、署名をきれいに書きたいというような方、書くことで集中力を身に着けたいからといった方もいらっしゃいます。
副作用などで手が震えてしまうといった悩みなどから参加される方もいらっしゃいます。

イロドリキッチン・NOOB KITCHEN

イロドリキッチンとNOOB KITCHENは両方とも料理をするんでしょうか?

おにぎりとお味噌汁
▲写真はイメージです

はい、NOOB KITCHENはおにぎりや味噌汁などの初心者向けのプログラムで、イロドリキッチンは料理が好きな方向けのプログラムです。
どちらも参加者でメニューを考えて、その翌週に調理という形をとっています。

料理も同じように「以前はできていたのにできなくなった」方も多いです。
また、自炊ができるようになれば、一人暮らしをしていく中で、節約できたり、栄養バランスを考えた食事をとったりもできます。

作業療法の面から見ると、料理はとても複雑な工程が含まれています。
できる人は当たり前のようにやっていますが、何を作るか考えて、それに必要な材料を考えて、その先のことを考えながら切ったり焼いたり・・・と様々な工程があるわけです。その中で、参加者の得意なこと、不得意なことが見えてくるんですね。
例えば発達障害の方だと、「だいたい」と言われると分量が分からなかったり。そういった、ご本人の特性を把握する機会にもなっています。

ネイル体験

ネイル体験
▲写真はイメージです

「ネイル体験」というのもあるんですね

デイケアでネイル体験と言われると、「なんでだろう」と思われるかもしれませんね。
うつ状態が悪化していくと自分の身の回りに気が配れなくなってしまいます。以前はできていたのに、髪が伸びっぱなしになってしまったり、化粧ができなくなってしまったり、爪も切れなくなってしまったり、興味・関心が薄れてしまうんですね。
しかし、実際は「きれいにしたい」「ちょっとやってみたい」という気持ちが全くないわけではないんです。そういった興味・関心を回復するためのプログラムになっています。
ちょっと爪がきれいになっていると、「他の人からの印象がいいかな」とか「自分でも見てきれいだな」と思えるんです。
取り組みやすく、男性の参加者もいらっしゃいます。僕も実際にやりました。

「心理教育」と言われると難しい印象がありますが、「一緒にネイルしませんか」と作業を通じてご本人とお話をしながら、ご本人の困りごとを把握したりすることもできます。

ハキシ

多目的ルーム
▲多目的ルーム

こちらのハキシというのはなんですか?

ハキシは当デイケア開設当初からある、独自のプログラムとなっています。

  • 話してよかった
  • 聞けてよかった
  • 知れてよかった

の頭文字を取っています。

このプログラムでは、参加者のみなさんに自由に話していただきます。
話するだけでもいいし、聞いているだけでもいいし、そのグループに参加することで、自分の知らなかったことを知れてよかった、というような誰でも参加できるミーティングのプログラムとなっています。

テーマも自由なんでしょうか?

はい、テーマも自由に、参加されたかたから挙げていただいています。
このプログラムを始めた経緯としては、利用者様がどんなことで困っているのが、どんなことを知りたいのかというのを聞けずにモヤモヤするよりは、出していただいて、皆で考えていけたらという流れになります。
このハキシの利用者の方からの「こんなことをやりたい」という声を元に、マインドフルネスやアンガーマネジメントのプログラムが増えました。

こういったプログラムも通して、我々スタッフは、利用者様の困りごと・悩んでいることをしっかりケアしていきたいと思っています。
このミーティングプログラムとIMRというプログラムのショートバージョン、ショートIMRを併せて、ハキシというプログラムになっています。

アンガーマネジメント

アンガーマネジメントのイメージ
アンガーマネジメントとは怒りの感情と上手に付き合うための心理教育、心理トレーニングです。「怒らないこと」を目的にするのではなく、怒る必要があることには上手に怒ることができ、怒る必要のないことは怒らなくて済むようになることを目標としております。
毎日の生活の中でイライラして怒ってしまい、後悔したり、逆に怒りをためこんでモヤモヤしたりすることはありませんか?
自分の怒りの感情を理解して今より上手につきあえるようになりましょう。

人気のプログラム

最近の一番人気プログラムはなんですか?

今利用が多いのは、就労支援とマインドフルネス・アンガーマネジメントなどの心理的専門プログラムです。

就労支援はこれから復職される方、これから就労を目指す方に向けたプログラムになります。
実際に復職するためには、就労するためにはどんなことが必要か、というのを学んでいただく内容になっています。

働くにあたって、重要なこと……体調管理や人間関係についてですとか、履歴書の書き方や面接方法などを学んでいきます。

パソコンコーナー
▲パソコンコーナーもありました

プログラムの利用について

デイケアプログラムはどのように運営されているのですか?

デイケアのスタッフはチームになっておりまして、私を含めた精神保健福祉士や看護師、作業療法士、公認心理師の4つの資格を持ったスタッフが、これらのプログラムの運営を行っています。

多職種のミーティング 茅ヶ崎ウエストサイドクリニックにて
▲多職種ミーティングの様子

現在はどのくらいの方が利用されているのですか?

現在の登録者は70名ほどです。1日あたりでは、15名ほどの方が参加されています。

デイケアのプログラムは何にいつ、どのくらいの頻度で参加するかは選べるのですか?

当院のデイケアは、何回来なければいけないというような設定はしておりません。

リハビリになりますので、ご本人と医師やスタッフを交えて、どんなリハビリをしていくかなど、無理のないように組んでいただいています。
少ない方ですと、週に1回の半日からとなっています。
外出のきっかけ作りで週に1回という方もいれば、復職や就労を目指して週4日通われる方もいらっしゃいます。

作品集
▲プログラムで作る作品も見せていただきました。

利用にはどういった手続きが必要ですか?

デイケアというのは基本的にリハビリとなりますので、主治医の先生の許可があれば利用できます。
単純な必要な手続きとしてはそれだけになるんですけれども、デイケアは自立支援医療の対象となります。
リハビリを続けていくと、医療費がどんどんと増えていってしまいますので、我々は積極的に自立支援医療のご利用を勧めています。そのため、自立支援医療の手続きも一緒にご案内させていただいている感じです。

自立支援医療は初診から利用できるのですか?

はい。自立支援医療は精神科・心療内科に通院している方が利用できる制度になりますので、対象の疾患であるという医師の診断があれば、申請が可能です。

デイケアの負担はどのように発生するのですか?

デイケアはまず1日あたりの料金が、半日か一日かで変わってきます。
それに日数をかける形になります。

具体的な利用料金は、自立支援医療を利用している場合は1割負担ですので、半日だとだいたい450円、1日だと820円です。
自立支援利用を使わない場合は、通常の保険適用で3割負担となりますので、自立支援医療を利用した場合の3倍かかることになります。

デイケアは1回きりではなく、何度も行うものですから、この差額は利用するほど大きくなっていくわけです。
例えば、週に3日間半日だけ利用しようとすると、3割負担だと週にに4,000円ほどかかってきてしまいますが、1割負担であれば1,350円で済みます。
経済的な負担は精神的にも影響を与えます。自立支援医療の利用で、そういったところも抑えていくべきと考えます。

利用される方の、利用期間はどのくらいですか?

多くの方は半年から1年くらいですね。
そのくらいの期間通われて、次のステップににいきたい、と一区切りつけられるという印象です。
フルタイムで復職・就職する方以外にも、アルバイトの日数を増やしたので、デイケアの日数を減らしたいというような方もいらっしゃいますね。

期限が決まっているわけではないんですね

はい。心のリハビリになりますので、当院では期限を決めていません。
運営の仕方によってはデイケアに期限を設けているところもあります。

今回のプロフェッショナル
明谷さん

明谷あけたに 大毅だいきさん

茅ヶ崎ウエストサイドクリニック 精神保健福祉士


本コーナーは、ユニークなアプローチで精神医療に取り組む医療・福祉従事者といった「精神科領域で活躍するプロフェッショナル」をご紹介し、メンタルの不調を抱えた方の選択肢を広げてもらおうというコンセプトのもと作成されています。
個人の紹介を目的としており、特定の医療機関への受診を促すものではありません。

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